@article{oai:fukuyama-u.repo.nii.ac.jp:00008643, author = {中村, 博}, issue = {1,2}, journal = {福山大学経済学論集, The Fukuyama economic review}, month = {Mar}, note = {大学生にとって何故、今、キャリア教育が必要とされるのか、複数の要因を考察し、卒業後一人前の社会人として活躍するには、大学時代にどのようなキャリアデザイン(人生設計)を構築する事が不可欠となるのか、これらの問題提起と解決策について私見を基に論じていきたい。  福山大学においては初年次教育として、全学必修科目の「キャリアデザインI」が存在する。これは高校までの学修が、生徒たちにとって教員主導の教育を受動的に学ぶことに対し、大学の初年次の学生は、自己の人間的成長を積み重ねていくために、先ず、学内で自らが主体的に授業に取り組み、そして、学外においても学生個人の自主性が問われる様々な経験を行うべきであるからである。さらに、このように能動的にキャリア教育を学修す べき事を自覚し、高校生から自立できる大学生へ自らが変化していかぎるを得ない事について、スピリット・イノベーション(著者の造語:自己の意識改革)が必要とされるからである。  本学の必修科目「キャリアデザインI」(経済学部)においては、文部科学省の助成金で作成した教科書を基本に、系統的にキャリア教育を学修し、そして授業目標の成果を上 げるために、並びに、学生のモチベーション高揚のために、対話形式、事例研究、質疑応答、WORKに基づくプレゼンテーション、グループディスカッション等を積極的に導入している。その結果、同科目を履修しているほぼ全員の学生が授業を通じて、自己の学修への取り組みが、受動的なものから能動的なものへ変化していくことを実感し、さらに、自己の将来像を目標に、「Time is Money」(時は金なり)の諺の如く、時間が有限の大学時代、 様々な事に挑戦していく姿勢を身につける事が、近い将来、一人前の社会人に成長していくためにはどうしても欠かすことができないと、自己を肯定している。  上述の事柄は、本学の平成28年度前期定期試験(以下、H28前期定期試験)で、「キャリアデザインI」(経済学部)を受験した初年次の学生(235名)の答案からも検証できる。 この授業目標の成果が問われる定期試験の結果から、初年次の4月、5月、6月、7月は、その後の大学生活を充実させる事ができるか否かを左右する、岐路ともいえる最も重要な期間であることが分かる。この期間中に自己の将来像の夢。日標に向かって、自分が成し遂げたい一つ一つの小さな目標に、PDCAサイクルを好循環させ自ら挑戦していく「自分を創る」ことができるかどうかが、将来、一人前の社会人としての資質を備える事に直 接つながるのだということを、しっかりと自覚できたことが大勢の初年次の学生の、この答案に記載されている。 この事実が、「大学生のためのキャリア教育の社会的意義」の証左につながるものと判断している。}, pages = {13--28}, title = {大学生のためのキャリア教育の社会的意義}, volume = {41}, year = {2017} }